FC2ブログ

記事一覧

Fate/Memory Conflict 第六話 清姫

53395411_p0.png


「…………」

 ここに閉じ込められてどれくらい経っただろうか、と清姫は憔悴した精神で思う。マスターを暗殺者に殺されてから捕まり、存在することに必要な魔力だけを補給されていた。

「あら、今日は起きていますのね」

「…………」

 ドアを開けてきたのは青い髪をした魔術師こと、魔女メディア。あの男とルーラーの軍門に加わったサーヴァントの一騎で、清姫の世話を担当していた。

tumblr_nxpf0aQcQq1rrzs5no1_500.png
「ご機嫌いかがですか? わたしたちに協力する気になりました?」

「……マスターを裏切るなどありえません。早く洗脳でもなんでもすればいいでしょう」

 清姫はマスターを愛していた。精一杯彼女なりに尽くして、友好的な関係を作っていた。それもあの暗殺者によって殺され、こうして幽閉されている今となっては、彼らに憎悪をみなぎらせるか、マスターが綺麗だと褒めてくれた自身の若草色の髪の毛を眺めているしかない。

「そうですねぇ……では、わたしのマスターをどう思います?」

「は?」

 突然のメディアの質問に困惑する。どう思うも何も――それこそ憎悪しかない。まずそもそもの元凶からして、時には魔力補給の名目で襲われもした。

「出来るなら……一刻も早く殺してやりたいです」

「清姫さん、それ以上力を出してはダメよ?」

 清姫は自身の消滅も構わず炎を出そうとするものの、メディアの一言で収まってしまう。恐らく何か細工しているのだろうが、それがなければ今にでも殺してやるのに、憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎憎憎いい――

「うん、そろそろですわね」

「……何がです?」

「ええ、あなたに魔術をかけようと思って。昔のマスターと、わたしのマスターの好感度を入れ替える魔術」

「は……?」 清姫が止める間もなく、メディアは魔力を放出していき、魔術があっという間に完成する。意識が消えゆく清姫が最後に見たのは――

「あ、ますたぁ――」


56_3.png


「どうですかマスター。ちょっとイメチェンしちゃいました」

 目の前の人がこんなに愛おしいと思ったことはない。生前、ある人に一目惚れした時以来に、自分の胸は高鳴っている。

「マスターの好みだといいんですけれど。今日はどうなさいますか?」

 この人の全てが欲しい。妻となって隣に立っていたい。夢を突き進む姿が愛おしい。

「ま、す、た、ぁ?」

CQzH1JVUwAAQw3W.png
スポンサーサイト
[PR]

コメント

No title

どうもリクエストした者です、第六話見させていただきました
>昔のマスターと、わたしの好感度を入れ替える魔術
この展開は、清姫がメディアに惚れさせられた…って解釈でいいのでしょうか?
何にせよ、愛する人を殺した憎い相手を愛するように洗脳する展開は
普通の寝取りよりも《奪い取った》感が出てきて魅力的なのですよ♪

No title

更新お疲れ様です
清姫ちゃんとはまた重いところに行きましたねえ
この子、元は普通の女の子なのに意志力だけで竜になっちゃうという
愛で色々なものをぶっ千切っちゃったとんでもない子なんですよねえ
愛が重すぎてマスターが刺されないといいのですがw
年内完結目標ということで大変かと思われますが、頑張ってください

コメントの投稿

非公開コメント