WIXOSS 後編

「るう子？ どうした？」

「遊月……戦おう……」

　カードに操られたるう子が最初にやってきたのは、友人でありプレイヤーである遊月のところ。遊月は、るう子の様子が変だということには気づいたが、彼女にも叶えたい願いがある。



「よっし！ やろうか！」

　そして――




「あ……」

「遊月も……探して……戦ってね……」

「あ、ああ……戦わなきゃ……戦わなきゃ……」

　敗れた後にるう子のカードを見せつけられた遊月は、るう子と同じように対戦相手を探すだけの存在となってしまい。どこかも分からず歩いていく。

「……るう子？ 遊月？」




　そこに偶然立ち寄ったのは、対戦の気配を感じ取った友人、一衣。友人との再会にもかかわらず、るう子は一衣に対してカードを差し出した。

「一衣……戦おう……」

「え？ 何だか今日のるう子……変だよ……？」

「WIXOSS……しよ……」

　様子のおかしいるう子を指摘しながらも、一衣はるう子と対戦する。しかしるう子に太刀打ち出来ず、あっさりと敗れてしまう。




「え？ いや……」

「一衣も……一緒に……」

「いや……こんなの私じゃない……い、や……」




「戦わなきゃ……」