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キノの旅 キノ

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「キノ、次の国はなんて名前なんだい?」

 キノが乗るモトラド(二輪車。空を飛ばないものだけを指す)に宿った人格である、相棒のエルメスからふとした声が届く。こうして国から国へ旅しているが、そろそろ次の国へ着いてもいい頃だ、とキノは地図を確認する。

「確か……MCの国?」

 そう二人で会話しながら走っていくと、ようやく立派な城壁のようなものが見えてくる。地図によるとMCの国に間違いはなく、キノはエルメスを外に停めると、入国審査をすべく城門に入っていく。

「こんにちは」

 小綺麗な入国審査室。落ち着く音楽とともに受付の者が声をかけてくる。キノはその部屋をさりげなく見渡しながら、受付に座って入国審査を受けていく。

「ようこそ。じゃあここに書いていってくれ」

 そうして履歴書のようなものを渡される。かなり書く項目があり、キノはややげんなりとした様子になるが、観念して書いていく。ただ、履歴書に刻んである、どこかで見たことがある謎の文様が気になっていた。

「確か……どこかで……」

 そうして思いだす。確か師匠のところにあった本に書いてあった、人を操る文字――

「書き終わりましたか?」

「あっ……はい」

 ――気のせいだった。特に変わったものではないが、見た試しもない。キノは受付に自分の全てが書かれた履歴書を渡すと、入国審査の手続きを待つ。

「キノさん……ね。じゃあボディチェックをするから、服を脱いでくれるかな」

「分かったよ」

 言われるや否や、キノは自身の生命線である銃器を全て机に置き、素早く上着を脱いでいく。

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「どうかな。あんまり女らしい体つきはしてないけれど……」

「うん、まあいいね。特技は今出した銃器かな?」

「ええ、ちょっと自信はあります」

 入国のために、キノは普段と異なる事務的な口調で答えていきながら、ズボンも脱ぎ捨てていく。キノから話を聞いた受付は、履歴書にさらにメモを書き込んでいた。

「じゃあキノさんは、ボディーガード件雌奴隷として入国、でいいかな?」

「ご主人様のために働かせてもらえるなら何でもいいさ」

 キノ本人の許可を得たところで、受付は入国許可の判子を押すと、キノと握手してその入国を認めた。この国は旅人をその暗示付きの履歴書で操り、国の奴隷として働かせる国であった。キノも自然と『雌奴隷として働くためにここに来た』という風に目的を改竄されてしまい……

「ついでに、露出癖のある銃を撃つ度に絶頂する変態に洗脳したいんだけど、構わないよね?」

「うん、そっちの方がご主人様も喜ぶかな。よろしく頼むよ」

 そしてキノはMCの国へ入国していき……

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