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とある科学の超電磁砲 第七話 御坂妹

 かつてこの学園都市で行われていた進化実験……その中核にあった御坂美琴のクローン、通称《妹達》。彼女たちを早い期間であれだけ量産させられたのは、薬品による成長と、ある学習装置――《テスタメント》という装置によるものだった。

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「ご主人様。実験は順調です。食蜂様の能力を増幅するシステムは、妹達の能力を突破しました」

 ジャッジメントの固法が訥々と男に語りかける。今回男がジャッジメントに命じて行わせた実験は、妹達に食蜂の能力は通用するか――同等の能力を持つ御坂美琴には、食蜂の能力と言えども通用しないが、そのクローンの妹達になら。

 実験の結果は成功だった。最終的に学園都市全てを掌握する、食蜂の能力を増幅するシステム――その試作品を使うことで、妹達のネットワークを支配することに成功したのだ。

「ほら、ご主人様に下着を見せてみなさい。早くする!」

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 洗脳が終わった妹達の一人に、固法が奴隷でも扱うように命令する。それに言葉もなく従う妹達を見て、男はテスタメントの能力を確信する。食蜂の能力によって暗示をかけたのは、再度学習装置《テスタメント》を使うこと――そしてテスタメントによって、男への服従を刻み込まれている。

 それが男の学園都市を洗脳するシステム。都市にいる人間に学習装置《テスタメント》を使う、という暗示をかけるだけで全てが終わる――その実験体となった妹達が、続々と男の前に集まってくる。

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「ご主人様に忠誠を誓うことが常識だとミサカは判断します」

「この世界を支配するための兵隊になるのだとミサカは洗脳されています」

「ご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様」

 固法とともにテスタメントの成果を確認していると、男はふと、その妹達の口癖とも言える語尾が気になった。何でもないただの思いつきで、洗脳される前の人格ならばどう答えるか、というのを語尾にするように、と命じてみた。

「了解しました、とミサカは何故こんな男にかしずいているのか、と疑問に思います」

「そんな哀れだった私たちを洗脳していただき、ご主人様には感謝してもしきれません、とミサカは洗脳された奴隷のような口振りで話してみます」

 本当に人形のようなその妹達を前に、これからどうするか、ということを考えていると――突如として、静かだったこの場所に爆音が鳴り響く。

 固法が素早く用意した監視カメラを見ると、その爆心地はこの学校の門。そこにいるのは。

「第五位の分際で、調子に乗っちゃってまあ……ま、何にせよ。ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」

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 ……学園都市のレベル5第4位、麦野沈利の姿だった。
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